ちょい投げは今「立つタイプ」の天秤がブーム!
色々な魚が釣れる『ちょい投げ釣り』。
堤防などでは定番の釣りですが、少し昔まではちょい投げ専用のグッズや仕掛けというのはあまり売られていませんでした。
しかしここ最近、釣具屋さんでも「ちょい投げ用」と書かれた天秤や針が多く売られるようになってきています。
そしてそんな中、特に熱いのが「立つタイプの天秤」のブーム!
最近こういうの、いろんなメーカーから出てるよねぇ
それだけ「釣れる実績のある天秤」ってことだよね!
ここ最近、色々な釣り具メーカーから「立つタイプの天秤」がちょい投げ用の仕掛けとして新発売されています。
ところで「立つタイプの天秤」ってナニ?
簡単に言うと「海底で仕掛けが立つ天秤」のこと。
具体的には、以下のとおり!
それぞれメーカーによって立つ天秤の特徴は違いますが、すべてに共通している部分は以下の二つ。
- 海底にある天秤が、常に「立った状態」をキープする。
(立たせ方はメーカーによって様々) - 天秤が立つことで、針などの仕掛けは海底から少し上の位置を漂うようにできている。
では、なぜ天秤を立たせる必要があるのか?
ちょっとした違いなのですが、ちょい投げ釣りにおいては天秤を立たせることで色々なメリットが生まれます。
(次の項目でご説明します)
そしてこのページでは、様々なメーカーから出ている「立つタイプの天秤」の特徴などをご紹介していきたいと思います!
色々な種類があるので、釣具屋さんに行っても「どれを選んだら良いか分からない・・・」と悩んでしまいがちです。
ぜひこのページの情報を、天秤選びの参考にしてみてください!
天秤を立たせるメリット
色々なメーカーから出ている「立つタイプ」の天秤。
これだけ多くの種類が出ている訳ですから、やはりそれなりのメリットがあります。
天秤がちょっと立つだけでしょ?
普通の天秤とそんなに違わない気もするけど…
その「ちょっと立つ」のが大事!
いろんなメリットがあるんだよ。
天秤を立たせるメリット、ざっくりと箇条書きにすると以下のような感じ。
- 「根がかり」がしにくい!
- ウミケムシ、ヒトデ、カニなどの「餌取り」を避けやすい!
- 「置き竿」にしても、仕掛けが漂うので誘いの効果が出る!
一つずつ説明していきたいと思います。
「根がかり」がしにくい!
基本的にちょい投げは海底付近を狙っていく釣り方なので、どうしても「根がかり」とは切っても切れない関係。
根がかりを100%回避する方法は無いので、ある程度起こってしまうのは仕方がありません。
根がかりするとモチベーションも下がるよねぇ…
そうそう。
仕掛けが無くなっちゃうとホント、落ち込むよね…
しかし立つタイプの天秤には、通常の天秤よりも根がかりを多少回避しやすくなる、という特徴があります。
天秤が立つ事により、天秤と海底の設置面が少なくなり、海底にある岩や海藻などの障害物に引っかかってしまう可能性が減少。
一般的な「立たない天秤」は海底で横に寝てしまうので、少しでも障害物があると、天秤の”オモリ”や”アーム”の部分がそれにガッチリと引っかかってしまいがちです。
この恩恵はなかなか大きく、細かい石や岩などが点在している釣り場や牡蠣のカラなどが沈んでいる釣り場では、根がかりが減るのを身を持って感じる事ができます。
ウミケムシ、ヒトデ、カニなどの「餌取り」を避けやすい!
投げ釣りでの困るトラブルといえばもう一つ。
ウミケムシやヒトデなどの「餌取り」の存在です。
ヒトデはまだマシだけど、ウミケムシが釣れるとすごく困る…
うんうん。針から外すのにも一苦労するんだよねぇ…
餌が取られてしまうだけではなく、ウミケムシのように毒のある生き物が釣れてしまうと針から外すのも大変。
またこういう餌取りって群れのように居る事が多く、餌取りばかりが釣れてしまって釣りにならない、という問題が起きがちです。
そこで立つタイプの天秤。
このタイプの天秤は、基本的にアームが海底から少し上を向いており、それに付いている仕掛けも海底から数センチ上の方を漂うようになります。
これによって、海底を這う生物のヒトデやウミケムシは、漂う餌をキャッチしにくくなる、という事に。
仕掛けの漂い方は釣り場によって違うので、餌取りを100%避けられる!という事ではありませんが、餌取りが釣れてしまう危険性は通常の天秤と比べると下げる事ができます。
「置き竿」にしても、仕掛けが漂うので誘いの効果が出る!
アームが上を向くことによるメリットは、餌取りを避ける事以外にもう一つ。
仕掛けが漂うことで誘いの効果が出る、というメリットです。
例えば、仕掛けを投入した後はリールを動かさずに竿を置いて待つ『置き竿』の釣り方をする場合。
基本的に仕掛けを動かさないので、じっくりと待つ釣りになります。
そんな時でも、立つタイプの天秤を使用することで仕掛けを水中に漂わせる事ができ、置き竿で待っている間も周りにいる魚へ餌のアピールをすることができます。
「待っている間にも、自動で仕掛けをアピールしてくれる」
これも立つタイプの天秤の大きなメリットです!
以上のようなメリットのある立つタイプの天秤。
「根がかりがしにくい」のも「餌取りを避けやすい」のも、釣り場によってその効果は違うので、どの釣り場でも確実な効果があるわけではありません。
しかし通常の天秤と比べても特にデメリットが無く、どれも非常に使いやすいので、
「とりあえず立つタイプの天秤を買っておこう」という感じでちょい投げ用の天秤を選んでしまっても問題ないと思います。
メリットはあっても、デメリットはそんなに無い天秤なんだよね
じゃ、とりあえず立つタイプのを使っておこうかな!
現在売られている「立つタイプの天秤」一覧
それでは、現在売られている「立つタイプの天秤」を一覧にして、メリットや特徴などをご紹介していきたいと思います!
立つ天秤スマッシュ(ハヤブサ)
立つ天秤と言えば、のお馴染みの天秤だね!
この絶妙な形でコンパクトに収納できるところが好きなんだよねぇ…
機能美あふれるカタチをしてるよね。
ハヤブサから出ている「立つ天秤 スマッシュ」。
立つタイプの天秤としてはかなり初期からある、おなじみの商品です。
この天秤は本当によく出来ていて、特に面白いのはその形。
天秤のオモリ(シンカー)の部分にミゾが入っており、そのミゾに天秤のアームをはめ込むことで使用しない時はコンパクトに収納する事ができます。
タックスボックスの片隅にしまっておけるくらいコンパクトになるので、
「使うかは分からないけどとりあえず持っていこう!」という感じで、気軽に手元に置いておく事ができる天秤です。
収納のしやすさだけではなく、実際の使い心地も優秀!
仕掛けをキャストした際の飛行も割と安定しているので気持ちよく飛ばす事ができ、遠投も可能です。
「使うかは分からないけど、とりあえずちょい投げの仕掛けを持って行こうかなぁ」
なんて時にもコンパクトにしまっておけるのでオススメ。
『立つ天秤スマッシュ』のラインナップ | |
サイズ | 3号・5号・7号・10号・15号・20号 |
カラー | ピンク&グリーン・レッド&イエロー(1パック2個入り) |
こんな時は「立つ天秤スマッシュ」がオススメ!
- 釣り具が多くてかさばるので、できるだけコンパクトに収納できる天秤がいい!
- 飛ばし心地が良く、遠投もできる天秤がいい!
アームシンカー(ダイワ)
アメリカのお菓子みたいな、おいしそうなカラー…
色々集めたくなっちゃうよね!
それに機能性もすごくいいんだよ。
ダイワから出ているちょい投げ用天秤「アームシンカー」。
アームシンカーの特徴は、オモリのサイズだけではなく形状にもいくつかのラインナップがあること。
丸い形で仕掛けが安定しやすい「ラウンド型」。
細長いので遠投もでき、また根がかりにも強く引き心地も軽い「スリム型」。
さらに固定式と遊動式の二つの使い方ができるので、状況に合わせた様々な狙い方が可能!
いくつかの種類を使い分けることで、戦略性の高いちょい投げができます。
カラーも他の天秤と比べて多彩でカラフル。
コレクションしたくなるような天秤です。
『アームシンカー』のラインナップ | |
サイズ | 5号・8号・10号・15号 |
カラー | 蛍光ピンク・蛍光イエロー・赤/金・夜光/パール ※赤/金と夜光/パールは『ディースマーツ アームシンカー』のみのラインナップ |
形状 | R(ラウンド型)・S(スリム型) |
こんな時は「アームシンカー」がオススメ!
- 遠投性能や仕掛けの安定性など、細かい使い心地にもしっかりこだわりたい!
- 置き竿でじっくり狙うちょい投げをしたい!
- カラフルでおしゃれな天秤がいい!
エアーシンカー(SASAME)
引いた感じがとっても軽くて、使い心地がいいねぇ
そうそう。
快適にちょい投げできるよね!
SASAME(ささめ針)から出ている「エアーシンカー」。
様々な釣り仕掛けのヒット商品を出している、おなじみのメーカーです。
エアーシンカーの特長は、オモリの部分に発泡素材の浮力体が付いており、そのままで自立できること。
他の商品のようにオモリやアームの形状で自立させるわけではなく、『オモリ自体が単独で自立』します。
海中では常に立った状態がデフォルトとなるので、たとえ海底がどんな状態であっても自立させる事ができ、安定性がとても高い天秤です。
また海底への接地面がとても少ないので、根がかりの回避能力も他のものと比べて高いのが特長!
引き心地も軽いので、気持ち良くちょい投げをすることができます。
この『オモリと浮力体が一体化しているタイプの天秤』はいくつかのメーカーから出ており(後ほど全てご紹介します)、それぞれ細かい特徴は違いますが大きなメリットは同じです!
『エアーシンカー』のラインナップ | |
サイズ | 8g(約2号)・12g(約3号)・18g(約5号)・26g(約7号) |
カラー | ピンク・イエロー |
こんな時は「エアーシンカー」がオススメ!
- 軽い引き心地の、快適なちょい投げをしたい!
- 根がかりが特に心配な場所でちょい投げをしたい!
※この「オモリと浮力体が一体化したタイプの天秤」全てに言えることですが、潮の流れが速い釣り場では、天秤が潮に流されてしまうケースがあります。
念の為、浮力体の付いていないタイプの天秤も一緒に持っていくと安心です!
(下で紹介している『バランスキャスター』と『スタンドアップシンカー』も同様です)
バランスキャスター(がまかつ)
豪華装備な天秤!ってカンジ
機能性が高くて、安心して使える天秤だよね
がまかつから出ている「バランスキャスター」。
上記のエアーシンカーと同様に「オモリと浮力体が一体化している天秤」です。
このタイプの天秤、実は「仕掛けを引いていくとアームがクルクル回ってしまう事があり、まれにその影響で仕掛けが絡まる」というちょっとしたデメリットがあります。
しかしこのバランスキャスターの特長は「天秤のアームにも浮力体が付いている」こと。
このアームの浮力体のおかげで、常にアームが上を向いている状態をキープすることができ、クルクル回ってしまう現象を回避することができます。
その名前の通り、常に良いバランスで仕掛けを立たせることができるのがこの「バランスキャスター」。
また浮力体に『合成樹脂(EVA素材)』を使っているのも特長。
サンダルの底面や、お風呂場のマットなどによく使われている、”ちょっと硬めのスポンジ素材”のようなアレです。
この素材のおかげでとても丈夫。
間違ってちょっと踏んだくらいでは壊れないので、その点でも安心して使用することができそうですね!
『バランスキャスター』のラインナップ | |
サイズ | 15g(約4号)・22g(約6号)・30g(約8号) |
カラー | オレンジ・イエロー |
こんな時は「バランスキャスター」がオススメ!
- 仕掛けの絡まる心配が少ない、安定性の高い天秤がいい!
- 根がかりが心配な場所でちょい投げをしたい!
- 浮力体が付いていても、タフで丈夫な天秤がいい!
クロスファクター スタンドアップシンカー(浜田商会)
繊細な竿でも使える5gからのラインナップ!
魚のアタリもハッキリ出そうでいいね!
浜田商会(プロマリン)から出ている「スタンドアップシンカー」。
上記の二つと同様に「オモリと浮力体が一体化している天秤」です。
このタイプの天秤はやはり安定性も根がかり回避能力も高いので、ちょっと障害物が心配な場所でも探っていけるのがメリット。
そしてこのスタンドアップシンカーは、サイズのラインナップは5g(約1.5号)からあるのも嬉しいところ。
アジングロッドなどの繊細な竿でも扱えるサイズがあるのがありがたいです!
ハゼやキスなどをすぐ手前で狙う釣りであれば、5gや8gの軽いサイズでもいけそう。
天秤は軽ければ軽いほど根がかりの危険性も減るし、魚のアタリも明確に出るので積極的に使っていきたいサイズです!
『スタンドアップシンカー』のラインナップ | |
サイズ | 5g(約1.5号)・8g(約2号)・10g(約2.5号)・ 15g(約4号)・20g(約5.5号)・25g(約6.5号) |
カラー | レッド |
こんな時は「スタンドアップシンカー」がオススメ!
- アジングロッドなどの繊細な竿でちょい投げをしたい!
- 根がかり回避力の高い天秤がいい!
- 引き心地が軽く、アタリも分かりやすい天秤がいい!
快投シンカー(まるふじ)
回転アームがポイント!
仕掛け絡みのトラブルには強そうだね!
釣りの仕掛けではお馴染みの、まるふじから出ている「快投シンカー」。
浮力体一体型の天秤の中では唯一、天秤のアームとオモリが固定されていない、いわゆる「半遊動型」の天秤となります。
アームが360度回転するので、キャスト時に仕掛けが絡まるなどのトラブルには強いです。
もちろん引き心地も軽く、根がかりにも強いので快適なちょい投げが可能。
『快投シンカー』のラインナップ | |
サイズ | 5号・7号 |
カラー | レッド・イエロー |
こんな時は「快投シンカー」がオススメ!
- キャスト時などのトラブルを軽減したい!
- 引き心地が軽く、アタリも分かりやすい天秤がいい!
スタンド天秤(FUJIWARA)
普通の天秤のようだけど、集魚パーツが色々付いてるねぇ
うんうん。
集魚効果も結構期待できそうだよね!
オモリのメーカーとしても有名な、FUJIWARA(株式会社フジワラ)から出ている「スタンド天秤」。
釣具店でよく見かける様々な仕掛けを販売しているメーカーです。
スタンド天秤は一般的な天秤によくある「オモリ付け替え式のタイプ」。
しかし一般的な天秤と大きく違うのは、アーム自体に大きなフロート玉がついていることです。
大きくてカラフルなそのフロート玉が「スタンド天秤」の大きな特徴。
仕掛けを立たせる役目だけではなくフロート玉が水中でキラキラ光るので、魚を誘う効果もあります。
魚の反応が悪い時なんかに使ってみると良いかもしれないですね!
『スタンド天秤』のラインナップ | |
サイズ | 3号・5号・8号・オモリ無し |
カラー | 発光レッド・発光グリーン ※フロート玉のカラー |
こんな時は「スタンド天秤」がオススメ!
- 堤防や砂浜など、釣り場によってオモリのサイズを変更したい!
- 集魚効果のある天秤がいい!
アッパーキャストジグ(がまかつ)
ルアーケースに、ルアーと一緒にしまっておけそうな形だね!
ルアーゲームの合間のちょい投げ、なんかに最適!
使い心地もすごくいいよ。
がまかつから出ている「アッパーキャストジグ」。
オモリと一体型タイプの天秤ですが、他のものと比べてもとてもシンプルな形。
ルアーを投げているような感覚で使える天秤です。
アームの部分が湾曲していて、海中ではアームが上にカーブするような形になる面白い天秤。
シンプルな形をしているので空気抵抗も少なそうで、他の天秤と比べても遠投性能が高いです!
またオモリ部分の海底への接地面も少ないので引き心地も軽く、その感触で海底の状況が分かりやすい天秤です。
『アッパーキャストジグ』のラインナップ | |
サイズ | 15g(約4号)・25号(約6.5号) |
カラー | レッド |
こんな時は「アッパーキャストジグ」がオススメ!
- ルアーボックスに一緒に入れられる、コンパクトな天秤がいい!
- しっかり遠投をしたい!
- 海底の状況が分かりやすい天秤がいい!
まとめ
以上、立つタイプの天秤を一通り紹介いたしました。
何か買いたい天秤は見つかった??
これだけ書かれると、逆に何を買っていいか分からなくなっちゃったよ…
うっ、ごめんよ…
でも、最初は好きな色とかデザインとかで選んでもいいと思う!
いろんなメーカーから立つタイプの天秤が出ていて、それぞれの特徴も違うので、何を選ぶのがベストなのかは正直難しいところです。
しかしここで紹介した全ての天秤に言えるのは、どれも初心者でも扱いやすくて、よく考えて作られている天秤だということ。
最初は好みのデザインや色とか、好きなメーカーとか、そんな基準で選んでしまっても問題ないと思います。
メリットたくさんの立つタイプの天秤で、ちょい投げがさらに面白くなることは間違いなし!
皆さんもぜひ、立つ系天秤を使ってちょい投げを楽しんでみてください!