雑談

死亡事故の危険も…夏の釣りで一番に注意したい「熱中症」について

季節は夏。
海の中の魚も活性が高くなり、様々な魚が釣れやすい時期になります。
釣りをするには最適な時期なのですが…気を付けなければならない大きな問題も出てきます。

それは熱中症

僕は幸いにも、今まで釣りをしている間に熱中症にかかった事はありません。
そんな事もあって、少し前までは
「水分補給だけちゃんとしていれば大丈夫だよね」とか、
「熱中症になりそうになったら、すぐ涼しい所に避難すればいいでしょ?」
くらいの感覚で思っていました。

なんとなく、他人事のように感じてたんだと思います。
実際に熱中症にかかった人を介抱しなければならない経験をするまでは。

熱中症になってしまった人を目の当たりにすると、その怖さがよく分かります。
何年か前の真夏、隣で釣りをしていた方に急に起こった出来事。
釣竿を急に地面に置いたかと思うと、フラフラとした動きで、崩れ落ちるように座り出し、目はうつろで一点を見つめている状態。
どう見てもおかしい…と思い、周りにいた人にヘルプも求めながら、急いで応急処置を行いました。

その時はかろうじて介抱は出来たのですが、熱中症に対しての知識がほとんど無く…
急いでスマホで対処方法を調べながらの行動となったのですが、スムーズに立ち回れなかった事を本当に後悔しました。
その日は自宅に帰ってから、熱中症にならない為の対策と、かかってしまった人の応急処置をしっかり調べる事にしました。

釣りをする際には、熱中症対策と応急処置の方法は知っておいた方が本当に良いです。
特に応急処置の方法。
使わないで済む知識となるならそれがベストなのですが、残念ながら使う機会は急に訪れてしまうものなので…

この記事では、僕が調べた事を元に
「熱中症にならない為に注意する事」と、
「熱中症になってしまった人を見つけた場合の行動」

について、書いていきたいと思います。

毎年1,000名近い人が亡くなってしまう熱中症

熱中症で亡くなってしまう方は毎年1,000名近くおり、その数は年々上昇傾向にあります。
ちなみに「災害級の猛暑」とされた2018年に関しては、死者数は1,500名以上に登るそうです。

毎年、テレビのニュースや医療機関などで頻繁に「熱中症に気をつけましょう!」と注意を呼びかけていても、これだけの人が亡くなってしまいます。
「熱中症を甘く見て、十分な対策を取っていない事」
「介抱をする方が正しい知識を持っておらず、応急処置が遅れてしまう事」

が、死者数が減らない原因であると、医療従事者の方は言われるそうです。

とても身近な病気であるにも関わらず、多くの人がこの病気で亡くなってしまいます。
真夏の炎天下の中、堤防や磯、砂浜などに向かう釣り人にとっては、さらに身近な物ではないかと思います。

水分補給していても熱中症にはなる

なんとなく熱中症についてわかったつもりでいても、具体的な対策方法まではよく知られていません。
(僕もそうでした…)

「喉が渇く前に水分補給をする!」
「気温の低い日陰でこまめに休憩する!」

というような事はよく言われており、それをしっかり守っていれば大丈夫!
と僕は思っていました。

しかし、介抱した経験から熱中症と向き合い、しっかり調べていくうちに様々な事が分かってきました。

実際には、水分だけ補給していても熱中症にはかかります。
また、日陰で休んでいても意味がないケースもあります。

熱中症とは身体がどうなってしまう事なのか?

普段人間は、身体から生まれてくる熱をうまく体外に逃がす事で、体温をだいたい36〜37℃くらいに保っています。

しかし、高温多湿な環境に長時間身体を置いてしまうと、少しずつ身体の中の水分と塩分のバランスが崩れてしまう状態になり、それが原因で体温調節機能がうまく働かなくなってしまいます。

結果、身体の熱を発散させる機能が働かず、身体の中に熱がこもったままの状態になります。
これによって、めまい・頭痛・けいれん・意識障害などの様々な症状が起こり、最悪の場合は命を落とします。

この体温調節機能の不具合は、単に湿度が高い状態でも発生する事があります。
つまり気温が高くなくても、湿度の多い場所では熱中症にかかるリスクがあるという事。
「家の中でも熱中症になる事がある」と近年よく言われていますが、その原因の一つです。

熱中症の対策方法

以上、熱中症の怖さや原因について触れていきました。
ここからは正しい「熱中症にならない為の対策」について、僕の経験や学んだ事を基に書いていきたいと思います。

水分と同時に塩分やミネラルも補給する

「水分を補給する」という事はよく言われるのですが、上の方でも書いた通り水分の補給だけでは熱中症の対策になりません。
大量の汗をかくと、体内の水分をはじめ塩分やミネラルも同時に流れていってしまうので、その成分を同時に補給する必要があります。

一番にオススメなのはポカリスエットなどのスポーツドリンク。
塩分を始めとした汗で流れていってしまう成分を補給する為に作られている飲み物ですので、釣り場に持っていくのにオススメです。
またミネラルを多く含む「麦茶」も良いですね。

ちなみに「緑茶」や「ウーロン茶」なども持って行ってしまいがちですが、利尿作用がある飲み物なので、釣り場で飲むのにはあまりオススメできません。
水分補給が逆効果になる可能性もありますし、トイレが近くなってしまいますからね…

そして、「喉が渇く前に飲む!」
これも良く言われることですが、とても大事です。
特に釣りに集中していると、忘れてしまいがち。
釣りをしている間も、常に目の届く所に飲み物を置き、水分補給を忘れないようしっかり意識する事が大事です。

風通しの良いゆったりした服装で

釣りをする時は、なるべく締め付けのない、ゆったりした服装で行くようにしましょう。
服の中に溜まっている空気が換気されて、熱がこもらない状態にする為です。
締め付けが多かったりすると、服の中の空気が換気されにくい状態になってしまいます。
例えば、襟や袖口が狭い服は換気がしにくい服であると言えます。

また万が一熱中症で倒れてしまった場合…
介抱する側は、患者の着ている服を緩める(ベルトを外す)などの処置が必要になるのですが、あまり締め付けた服を着ていると、その処置がスムーズに行えません。

日陰がある釣り場ならベスト!でも多分無いから帽子を被る

熱中症にならない為には、直射日光に当たらない事がとても大事。
なので、日陰の釣り場があるならば、そこがベストだと思います。

ですが…
堤防や磯や砂浜。釣り場には普通、日陰なんてないですよね。
なので帽子を被りましょう。
サンバイザーのようなものではなく、しっかりと頭を覆う、つばのついた帽子です。

しかし、夏に帽子をずっと被っていると頭が蒸れてしまいますよね…
この状態は、頭と帽子の間に熱がこもってしまう状態になり、あまり良くありません。

オススメなのは、時々帽子を脱いでパタパタと振り、また被りなおす。
頭が熱くなってきたな、と感じたらこの動作をしましょう。
これだけで熱がこもる状態を防ぐ事ができます。

夏場の日中、体調が万全でない時は釣りをしない

例えば風邪を引いたりしていて体力が弱っている時は、日中の釣りは諦めた方が良いでしょう。

只でさえ体力の消耗が激しい真夏の日中。
気づいた時には倒れていた…という事になりかねません。
想像するだけでも怖いです…

他にも
「前日にお酒を飲んでいて、二日酔い状態」
「前日にあまり寝ておらず、寝不足状態」

このような時も、実感は出来ていなくても体は弱っている状態です。
釣りに行く日が決まっているならば、前日から体調をしっかり調整して、万全の体勢にしておく事が大事です。

朝方や夕方に釣りをする(日中を避ける)

熱中症の発生する時間帯は午後3時台前後がピークで、午後1時〜5時までが半数以上を占めるそうです。
また午前11時、12時台もとても多いです。

日中は釣りをせずに、日が出始める涼しい時間帯や日が落ちてきた夕方から夜の時間帯だけ釣りをする、というのも良いですね。

ちょうど朝マヅメや夕マヅメの釣れやすい時間帯に当たりますし、短時間でサクッと切り上げてしまうのも一つの手です。

夏場は夜釣りをするのもオススメですが、ライフジャケットやライトなど、準備万端で危険のない状態で挑みましょう!

熱中症にかかった人を介抱する場合

熱中症にかかった人が近くにいたらどうするか。
環境省が初期対応のフローチャートを発表しています。

分かりやすくまとめられているので、こちらを参考にすると良いかと思います。

熱中症の対処方法(環境省)

油断してはいけない「熱中症」

以上、釣り人は特に気をつけなければならない熱中症についてまとめてみました。
熱中症の怖いところは、「熱中症になったかもしれない」と思った時にはもう遅く、既に進行している、という事です。
とにかく水分と塩分、ミネラルを補給するドリンクは忘れずに携帯しましょう。

磯などの人が少ない釣り場では、飲み物を売っている自販機も無いですし、助けを求める人もいない可能性があります。
もしそんな場所で熱中症になってしまったら、と考えるとゾッとします…

魚影も濃く、とても楽しめる夏場の釣り。
しっかりと楽しい思い出で終われるように、熱中症には細心の注意を払って釣行するようにしましょう!